まこ亜美(セラムン)とフェイはや(なのは)を中心にSSやらを扱っています。 百合発言などがあるので、苦手な方はバックすることをオススメします。

空と海の交わる空間(3)

一番読みにくい回かも…
続きです






自身の感情を殺しに殺して生まれた答え。






「亜美ちゃんの、夢の妨げにはなりたくないから」



大した理由も言わずに告げた別れに彼女は頷くだけだった。
その瞳はあの日一瞬垣間見たものと同じで、抱きしめたい衝動に駆られたが拳をきつく握って耐えた。
今の自分にそんな資格はないのだから。


「ごめん」


ただ謝ってその場を立ち去るしかできなかった。
何について謝っているのかもわからなかった。





心地の良いはずの風は、二人を引き裂くように通り抜けていった。

















それ以来彼女とは事務的な会話しかしていない。
どちらともなく避けているのだからそれは当然と言えることだった。


頷くだけで理由も聞かない彼女に苛立ちも感じていた。
彼女が自分を思う気持ちはこの程度だったのか、と。
あんなに思い悩んだのにあっさりと受理されてしまったことに今更ながらショックを受けていた。

どうやらささくれた心にはどんなものでも毒物に変わってしまうようだ。




気がついたときは出会ったあの日よりも遠くて、このどうしようもない距離が無性に悲しかった。

強くならなければ
いつまでも彼女に依存していてはいけない。
彼女の隣にはもっと相応しい人がいるはずだ。少なくとも今の私は彼女の隣にはいられない。
むしろあまり必要とはされていないのかもしれないけれど。


家に帰ればいつも考えること。
また違うループにはまり込んでしまっていた。






夏休みに入るとそれは更に酷くなって、誰とも会わなくなった。うさぎ達からの誘いもあったが、
そこには彼女も来るのだろうと思うとなんとなく嫌で、適当なことを言って断り続けた。
結局この距離を埋めようとしてないのは自分なのだ。
寂しいと感じていながら彼女に会うまいと必死でいる。

いっそ憎んでくれたらよかったのに。
そうすれば彼女の心に残っていられたかもしれない。







うだったらしい暑さの中、身動き一つしない己が身が不思議だった。
何か食べたのかもわからない。というか生命活動をきちんとしているのかもあやふやな気がしていた。
普段あまり使わない脳に体中の血やらが集まっているようだった。
現に人差し指一本も動かすのが億劫なのだから。

なんというか気だるかった。
夏なのだから仕方ない。今までならそうだった。けれどここ最近暑さを感じていない。
体が動かないだけでなく五感までもが鈍ってしまっている、そんな感じだった。

まるで、体の機能の半分がごっぞり削ぎ落ちてしまったかのように。














結局、日本を飛び立つ日になってしまったが空港へは行かなかった。
例え非道と言われようとも行かなくてよかったのだと思う。
行ってしまえば引き留めてしまう気がするから。それにどんな顔をして会えばいいかわからなかった。




一生の別れではないのだ。また会えるはず。
彼女が夢を掴んで幸せになるため。
自分に言い聞かせる言葉はなんて情けない。






世界はどうしてこんなにも理不尽なのだろう

お互いの目指す場所はあまりにも違いすぎた。まるであの日の扉を隔てた温度差のように。
二つの空間はその扉によって決して交わることはないのだろう。
空間を隔てた扉の鍵を失った自分に向こう側へ行く術はあるのだろうか。


伸ばした手には何も握られることはなく、苦々しく吐かれた息は闇に吸い込まれていった。



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