まこ亜美(セラムン)とフェイはや(なのは)を中心にSSやらを扱っています。 百合発言などがあるので、苦手な方はバックすることをオススメします。

だって手が勝手に

久しぶりがパロって…
つづきから『不良と優等生』の続きですよん
な、長いです




「泊めてほしいのですけど」
「はい?」


扉をあけるとずぶ濡れの少女が立っていた。






[進退]






「そのままじゃ風邪ひくから…とりあえず中はいんなよ」
「ありがとうございます」

どうやら今は優等生モードのようで。
慇懃無礼な姿しか見ていなかった私は彼女の正反対の姿に戸惑いが隠せなかった。
まるで廊下ですれ違っただけの他人のような違和感。
…友達と呼べるのかも怪しい関係なのに、何を考えているんだろう



とりあえず彼女を風呂に入れ、体を温めさせることにした。
今の状態なら別に泊めても問題はない。
というか、この家には了承を取るべき同居人などいないのだから問題はない。


「とりあえず、着替えはここ置いとくからな」

扉の前で声をかけても返事がなかったが、シャワーの音がしていたし死んでいるということはないだろう。
こちらも構わずキッチンへと向かう。
こんな寒い日に雨に打たれてしまったら風邪をひいてしまう。

「うーん やっぱりこういうときはスープがいいよな」


腕まくりをして、冷蔵庫を開ける。
なんとなく浮かれているような、そんな気がした。




彼女が使い終わった食器を洗っていると、冷たい風が吹き込んでくるのに気がついた。
窓を開けた覚えはないのだが、とりあえず吹き込んでくる方向に向かってみる。

「ってベランダで何してんだ」

彼女が窓を全開にしてヘリに座って白い煙を上げていた。
その二本の指に挟まっている物を無言で取り上げる。
すると無言で睨まれた。

「うちでタバコ吸うな」
「別に減るモノじゃないでしょ?」
「減るよ。植物が枯れたらどうするんだ。それに体が冷えるだろ」

窓を閉めると、しぶしぶといったように部屋に戻って行った。


そのまま人のベッドにごそごそともぐってしまった。

「ちょっ…なに勝手に使ってんだよ」

声をかけても揺すっても返答はなし。
結局人のベッドを勝手に使って寝てしまった。
まったく何処までも慇懃無礼なヤツだ。

けれどその寝つき様からかなり疲れていることがうかがえた。
目の下にはご丁寧に隈まである。

「はぁ もうこんな時間だし、ソファーで寝よっかな…」

毛布だけ引っ張りだしてソファーに横になる。
寝心地はそこそこだけれど、まぁこの分ならそのうち寝れるだろうとゆっくり目を閉じた。









微かな物音に目が覚めたのは牛の刻を過ぎたあたりだと思う。
物音というよりは誰かが後ろに立っている気配。
普段だったら怖ろしいことこの上ないのだけれど、今日は物音がしてもおかしくはない環境であるから驚きはしなかった。この場合物音がするといったら、一人しか思い浮かばないのだが。

背後の気配。その場に立ち続ける彼女が気になって、そのまま狸寝入りを決め込んだ。
そうしていると何かひやりとしたものが頬を掠めた。
それが彼女の指だと気がついたときはすでに彼女は寝床に戻っていた。
いつものような雰囲気はまったくなく、まるでこわれものに触るかのような慎重さ。
気がつけば触れられた箇所をなぞっていた。

ふと、家を訪れたときの彼女の瞳が蘇る。
何故、彼女の瞳は怯えていたのだろうか。

今まで気にならなかったことが気になりだしてしまって、そのあとなかなか寝付くことができなかった。









「おまえ、次来る時はここでタバコ吸うな」

朝、別れ際にそう言うと、気の抜けたぽかんとした表情を返された。
別段おかしなことを言っているつもりはなかったんだけど。


「…どうして?」
「どうしてって、当たり前だろ。タバコの匂いがつくからだよ。それに植物がかわいそうだ。」
「そうじゃなくて」
「じゃあなんだっていうんだい?」
「くるなって言われるかと思ってたわ」

そう言われて、あぁと納得する。
自分でもおかしな話だがそんなことは全くと言っていいほど気にしていなかった。

「別に来たいなら来ればいいじゃないか」
「え、でも…」

そのうろたえた姿は彼女の初めて見る一面だった。
なんのために来たのかさえ言わなかった彼女。
理由を言わないのなんて今更だったから、慣れてしまっていた私はどこか麻痺してしまっていたのかもしれない。


「これじゃあいつもと逆だ」
「……ありがとうございました」

顔を上げた彼女はいつも優等生の彼女で。
そのまま一礼して行ってしまった。


その姿をなんとなしに見送ったあと部屋に戻ると、置き忘れられたタバコの箱を見つけた。
その中には一本だけタバコが残っていた。

「ったく、」

ベランダから下を覗くと、優等生に戻った彼女の背中が見えた。
彼女が素に戻るためのスイッチ、その先に火をつけ、その姿に重なるように流れ出る煙を翳した。
けれどそれを吸うことはない。私にはそのスイッチは必要なかったから。


彼女にもこのスイッチに代わるものがいずれ現れるのだろう
それは物でも人でもあり得る。
なんとなく、そんな感じがした。

ふと、気がつくと手を握りしめていた。
手を開くと、その上でタバコがぐしゃぐしゃにつぶれていた。










名前が出てきてない…orz
仕方ないといえば仕方ないのですが
名前呼ぶタイミングとかいろいろないんですよ~
ついまこちゃんの気持ちでかいちゃうから距離が縮まらないのです(え



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