まこ亜美(セラムン)とフェイはや(なのは)を中心にSSやらを扱っています。 百合発言などがあるので、苦手な方はバックすることをオススメします。

のろのろ

もしかしたらいつか加筆修正するやもしれませぬ
しかしあげます
フェイはや中編終了です!




夕暮れの教室でひとりで席に座って外を見ていた。
卒業前という空気の所為だろうか、ふと思い出した出来事が頭の中でぐるぐるしている。
振り返ってみればあれはやっぱり友愛だったのだ。確信はないけれど、なんとなくそんな感じがしている。
そう思うくらいには遠い出来事となりつつあるのだろうか。




[心と気持ち]





「はやて、帰らないの?」

みんなと帰らなかったの?と、机の間をカタカタと移動する音に混じって聞き馴染んだ声が聞こえる。
一度もそちらを見なかったけれど、相手は誰だかわかる。だから顔は外に向けたまま、ぽつりと呟いた。


「フェイトちゃんは、好きってなんやと思う?」

窓の外から視線を動かさずにそのまま机に頭を置く
動く気のない私を見て、相手も居座ることに決めたようだ。一つ前の席に横向きに座ると真っ直ぐにこちらを見てきた。けれど相変わらず目は合わない。私が横を向いているから。

「それはどういう…」
「ライクとラブの違いとか、いろいろやね」

しばらくの沈黙が何故こんな質問をしてしまったのかと問い詰めているかのようで。
耐えきれなくなった私は、もういいよとへらりと笑ってフェイトちゃんを見上げる。
けれど私の表情をみたフェイトちゃんは困ったような怒っているようなよくわからない表情で窓の外を見た。
今度はフェイトちゃんが横を向いている。

「フェイトちゃんかえ「私はさ、」

痺れを切らした私の言葉を切ってフェイトちゃんは話し出した。

「好きって感情がわかったの最近なんだ」

ようやく目が合ったと思えば、フェイトちゃんは困ったようなそうでないような不思議な顔をしていた。
もしかしたら私もあまり変わらないような顔をしているのかもしれないけれど。


「はやてやなのはたちも好きだし、アルフも好き、それに…プレシア母さんも。」

フェイトちゃんの言わんとしていることがよくわからなくて首をかしげると、頭をなでられ立つように促される。
そのまま鞄を持って歩き出すから急いで追いかけると、何事もなかったかのように続きを話し出す。私から話をふったのに何故置いてきぼりを食らっているのだろうと、少々の不満さはあったが黙って話を聞くことにした。なによりいつも通りの雰囲気なのに割り込むことができないような気がしたから。


「でも、たぶんみんな違う好きだと思うんだ。ライクとかラブじゃなくて」


昇降口を出ると、目の前の空は暗くなっていた。空を見上げてぐるりと首を回せば、かろうじてオレンジ色の部分が残っているだけ。まだまだ日が暮れるのは早いようだ。
首をかっくんと下に戻すと、フェイトちゃんが左手を差し出していた。相変わらず何も言わないから、わからないと口を尖らせる。


「友愛とか家族愛とか、世の中にある言葉に当てはめていったとしても、私の中の「好き」はきっともっと細かく分けられると思う。」

例え同じカテゴリになったとしても、全く同じものは存在しない。
私の空いた右手をとって歩き出す。突然のことにつんのめる体を元に戻して眼前の背中を見つめる。
いつからこの背中が見慣れたものになったのだろう。沢山のモノを守り、背負ってきた背中。初めて出会ったときから頼もしく感じていたけれど、今はなんだか大きくて遠いような気がする。


「だから、名称とかそういうの、気にしなくてもいいんじゃないかな」


照れくさそうに振り向いたフェイトちゃんが遠くから帰ってきた気がした。きゅうっと手を握られて、なんだか私まで照れくさくなって少し目を逸らした。

「それに、はやてはもう答え出てるんでしょ?」
「なんで、そう思うん…?」
「だって、はやてだもん」


質問を質問で返すのはいけないんじゃなかったの? なんて、とても良い笑顔で返されて思わず苦笑いが漏れる。
あんな聞き方、質問には聞こえないじゃないか。それにほとんど確信している答えだった。
文句はつらつら出てくるのに、肝心の答えは一向にでてこない。だって、確信が欲しくてフェイトちゃんに尋ねたのだから。

「どうやろね…」

はぐらかすわけではなく、ほんとにわからなかった。
明確な名前を欲していたわけではないけれど、それでもなにか引っかかっているのだ。


あまり乗り気のない私の答えに何を思ったのかフェイトちゃんは突然意地悪っぽい笑みを浮かべた。

なんやねん と眉間にしわを寄せて抗議してみるけれど、そんな私を無視してフェイトちゃんはまた前へと歩き出す。
その背中を見ながら考える。今日のフェイトちゃんはなんだからしくなかった。
いつも以上の行動力で、そしていつも以上におちゃらけて、今日のフェイトちゃんには調子を狂わされてばかりだ。


「じゃあさ、試してみない?」
「な、なにを…?」


唐突な話のフリに顔を上げれば、振り返ったフェイトちゃんは強敵に向かうときの真面目なかっこいい表情をしていた。
あ、やばい。
何故だかわからないけれどふっと頭をよぎったその言葉は人間の危機感知能力だったのかもしれない。



「私と、恋、してみませんか?」


相手のいなかった試合
逃げ続けていた私にボールを投げたのはいつもフェイトちゃんだった。



「ほんと、フェイトちゃん…らしくないで…」


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