まこ亜美(セラムン)とフェイはや(なのは)を中心にSSやらを扱っています。 百合発言などがあるので、苦手な方はバックすることをオススメします。

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いただいたー!!

皆のものー!!
ysk様から素敵なフェイはやSSを頂戴したぞー!!え
いえ、場所の提供です!

続きに掲載してあります!
にやにやしてしまわないように注意です!



 雨空とお互いの優しさ




「……あ」

 何となく窓の外を見ていたら、雨が降り始めていた。
 晴れている日は外から窓を透して教室へと射し込む太陽の光が眩しいけど、今日のような雨空の日は教室の蛍光灯が発する光が、いつもより明るく感じる。
 授業中だから視点を窓から黒板へと戻す……けど、つい窓の外を再び見てしまう。

 ――そういえば今日、傘……持って来るの忘れちゃったなぁ。

 雨空を見上げながら思い出した。今朝は晴れていたから大丈夫だと思って傘は持って来なかった。天気予報では雨が降るのは夕方からと言ってたけど、今はもう五時限目。まだ降り始めたばかりだから帰る頃の時間の方が雨が強い気がする。

 ――どうしよう。雨の強さにもよるけど、走って帰ればそんなに濡れないと思うけど……。

 そんな事したら風邪を引くかも知れないけど、

 ――それしかない、よね……。

 灰色の空を眺めながら溜息を吐いた。



ホームルームが終わると、なのはが私達の居る所に駆け寄ってきた。

「ごめんね、今日はちょっと用事があるから先に帰るね」
「そうなんだ…。気を付けてね、なのはちゃん」
「雨が降ってるから走って転ぶんじゃないわよ」
「気を付けてね、なのは」
「うん、それじゃあまた明日」

 なのははそう言って、駆け足で教室を出て行った。

「そんじゃあたしとすずかはお稽古があるから」
「ばいばい、フェイトちゃん」
「うん、ばいばい」

 アリサとすずかも教室から出て行く。

 ――今日は一人……かな。

 思わず溜息が出た。

「あれれ? フェイトちゃん一人で何しとるん?」

 声がした方向を見ると職員室へ日直の日誌を出しに行っていたはやてが、扉の横から頭をひょっこりと出して不思議そうな顔で見ていた。

「はやて……?」
「なのはちゃん達は?」

 いつも誰かと一緒に居たから、一人で居たのは不自然に見えたのかな。

「ん、みんな用事があって先に帰ったんだ」
「…………」

 足音が近付いて、いつの間にか少し俯いていた顔を上げた。

「じゃあ、一緒に帰ろか? フェイトちゃん」

 そう言ってはやては私の左手を掴んで歩き出した。

「えっ? はやてっ!?」

 驚いて思わず踏ん張ってしまった。

「フェイトちゃんは私と帰るの嫌なん?」

 振り向いたはやてはとても不機嫌そうな顔をしている。

「そ、そんなわけじゃなくて……」

 急いで言い訳を考える。

「えっと、あの、その……」
「…………」

不機嫌そうな顔をしていたはやての表情が、ふっと緩む。

「言い訳なんて考えへんでええから早よ帰ろ?」
「う、うん……」

 はやてに手を引っ張られて、教室を後にした。

 下駄箱の前まで来ると、はやては掴んでいた私の手を離した。
 これはある意味チャンスだと思った。傘を持ってきてなくて迷惑を掛けるかも知れないから、何とか別々に帰る方向を模索する。

「ね、ねぇ…はやて」

 とりあえず声を掛けて呼び止めた。

「ん? どうしたんフェイトちゃん」
「え、えっと……その……」

 ――と、とにかく何か言わないとっ。

「は、はやてっ!」
「ん?」
「わ、私ちょっと忘れ物しちゃったから先に帰ってていいよ」

 一方的にそう言って逃げるように歩いて来た廊下を走って行く。

「えっ? フェイトちゃんっ!?」

後ろから私を呼ぶはやての声が聞こえるけど、迷惑を掛けちゃうからこれでいいんだ。

 私は、はやての所から走り去った。



 それから数十分ぐらい教室でぼーっとして時間を潰した。

 ――何をしてるんだろう、私は。

 溜息を吐いて、教室から出て再び下駄箱へ向かう。
 廊下は、蛍光灯の光で照らされているけど、やっぱり薄暗い。
 階段を降りて自分の靴が仕舞ってある下駄箱まで行き、中から靴を取り出す。上履きを仕舞って、昇降口へと歩く。
 すると、もう帰っているはずの親友が昇降口の扉に寄りかかって、灰色に染まった雨空を見上げていた。

「──あ、やっと来たんかフェイトちゃん。待ちくたびれてもうたよ?」
「ど、どうして!? も、もう、かか帰ったんじゃなかったの!?」

 吃りながらも問い詰める。

「フェイトちゃんを……待ってた」

 そう言いながらはやてが近付いて来た。

「………え?」
「フェイトちゃんが『忘れ物をした』って言うてたから待ってた」
「ど、どうして……私を待ってたの……?」
「一人で帰るより、『二人』の方がええやろ? ……それとも、フェイトちゃんは『一人』の方がよかったん?」

『二人』と『一人』。その言葉が強調されて聞こえた。

 ――二人と、一人……。私は………、

「これ以上雨が強くならんうちに早よ帰ろ? フェイトちゃん」

 思考が沈みかけた時、はやてはまた私の左手を掴んだ。一瞬、ドキッと鼓動が跳ねた。

「う、うん……」

 でも、私は傘を持って無い。どうしようか悩んでいるとはやてから声がかけられた。

「どうしたん?」
「えっと……その……」

 ――本当のことを言った方がいいかな、それとも…………。

「フェイトちゃん、傘が無いならそう言ってくれればええのに」
「えっ!? ど、どうして分かったの!?」
「……やっぱり」
「へ?」

 間の抜けた声を出してしまった。

「その様子やとさっき忘れ物をした、っていうのは嘘やろ?」

 はやての顔は何だか全部お見通しと言っているような困り顔をしてる。

「う、うん……」

 それにしても、どうしてはやては私が嘘をついたのが分かったんだろう。考えてみても分からない。

「それはな、フェイトちゃんが考えてることを顔に出してるからや」

 ――そうかな…………って、

「は、はやてっ!?」
「ご、ごめんな……フェ…フェイト、ちゃんが……面白くて……」

 私の過剰な反応を見て、はやては笑いを堪えながら謝って? きた。
 私はというと、何故だか驚きを通り越して恥ずかしさが込み上げた。
 さっきの私が余程おかしかったのか、はやてはお腹を抱えて笑い出した。

 暫くして笑い終えたはやては謝ってきた。今度は普通に。

「ごめんなぁ、フェイトちゃん」
「う、うん……。──それよりも聞きたいことがあるんだけど」
「ん?」
「どうしてはやては、私が考えてたことが分かったの?」
「顔を見れば何となく考えてることが分かるんよ」

 さらっと当たり前のように言う。私は素直に感心した。やっぱりはやてには敵わないなと。

「ま、そんなことより早よ帰ろか? あんまり遅いと心配されてまうから」
「あ、うん」

 靴を履き替えて外に出ると、思ったよりも雨が降っていた。
 続いて出てきたはやては雨の中に傘を広げて、躍るようにくるっと回って、私の方に向き直った。

「ほら、フェイトちゃんっ」

 はやてが私に手を差し出す。嬉しそうに、楽しそうに手を差し出してきたから、私も何だか嬉しくなってその手を掴んだ。

「うんっ」



「今日はありがとう。はやて」

 フェイトちゃんはそう言って、私に笑顔をくれた。至近距離で。二人一緒に傘の中に入っていれば仕方がないけど、

 ――でもこの距離で、その笑顔は反則やろ……。

 そう思って頭を抱えたくなっても、そんなことは出来ない状態なので困る。

「はやて、私が傘持つよ」
「へ?」

 フェイトちゃんがそう言った時には既に私の手から傘を取っていた。

「別にええって、フェイトちゃん」

 傘を取り返そうとするけど、なかなか手を離してくれない。

「はやて、少しくらい私になにかやらせて?」

 傘の取手からフェイトちゃんの顔に視線を移すと、困ったように笑ってる。

「お願いだから」

 そんな顔で言われたら、何も言えなくなって。

「うん……」

 渋々頷いた。

 冷静に考えてみると、さっきは意識してなかったけれど、私とフェイトちゃんは今、同じ傘の下に入っていて……つまりそれは相合い傘ということで。今さら気が付いて顔が熱くなる。胸の鼓動が大きく、早くなるのが分かる。
 隣を歩くフェイトちゃんに気付かれないように深呼吸をするけど、全く落ち着かない。
 歩きながら、傘が雨を弾く音がする中、たまにフェイトちゃんの横顔を盗み見て。目が合いそうになると、慌てて前に視線を戻して。そんなことを何度か繰り返していたら、フェイトちゃんから声を掛けられた。

「さっきからどうしたの? はやて」
「ふぇ!?」

 いきなり声を掛けられたからびっくりして変な声を出してしまった。

「それに少し顔も赤いよ? 大丈夫?」

 覗き込んでくるように見詰められて少したじろぐ。

 ――か、顔が近い──っ!!

 気付かれないように、そっと身を引こうとするけど、これ以上離れると傘から出てしまうから引けない。
 自分でも分かってしまう程に頬が熱い。

「はやて?」
「べっ、別に平気やから?」
「ホントに?」

 じっと訝しげに覗き込んでくる。

「う、うん……」
「で、でもさっき、廊下で待たせちゃってたから…風邪でも引かせちゃったかなって思って……」
「そ、そんなちょっとくらいで風邪はひかへんよ」

 まだそんなに寒くもないから、風邪をひくなんてことはないけど。

「ほ、本当になんともないならいいんだけど……」
「ほんとになんともあらへんから……」
「う、うん……」

 ――はぁ……。

 どっと溜息を吐きたいのをなんとか堪えた。

 その後は特に何もなかったけど、家に帰っても暫く顔の熱が引かなかった。




おまけ




「あ、お帰りなさい。はやてちゃん」
「ただいま~シャマル」
「ふふっ♪ 何だか嬉しそうですね、はやてちゃん。何か良いことでもありました?」
「うん、ちょう…な?」
「……そうですか」
「あっ、はやてっ! お帰り」
「ただいまヴィータ」
「ヴィータちゃんたら抱き付かなくても……」
「別にいいじゃんかよ」
「ヴィータ、今日は何が食べたい? 好きなもの作ったるよ?」
「ハンバーグがいいっ!」
「うん、分かった。──シャマル、手伝ってもらえる?」
「はい♪」

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